遺産分割を相続税から考えるべし
民法上、法定相続は配偶者が2分の1、子供たちが残りを平等に相続します。例えば、配偶者に子供が2名なら、配偶者が4分の2、子供たちがそれぞれ4分の1ずつ相続します。これは決まりでも約束でもなく、強制でもありません。あくまで、遺言がない場合や、遺産分割協議がまとまらないときの話です。
私有財産の処分の自由という大原則に照らせば、被相続人が財産をどう処分しようとも、だれに相続させても自由ですので、遺言で配偶者にすべて相続させるというのであっても問題はありません。一方で、遺言がない状態で、相続人全員が遺産分割協議をして、相続財産を全部を、末っ子に相続させるというのもかまいません。
問題となるのは、相続税が発生する場合です。
単純に財産だけを考えて、法定相続としたり、あるいは相続人のだれかに相続させるという遺産分割協議を行った場合のどちらであっても、相続税がどうなるかを考えてからする必要があります。さらに、たとえ相続税がかからないような遺産分割協議を行ったとしても、相続税法上、連帯納付義務がありますので、相続により受けた利益の価額に相当する金額の割合で、相続税を納付していない相続人の相続税を連帯して納付する義務があります。
では、どのような遺産分割協議が望ましいのか?
まずは相続税の課税対象となる相続財産目録を作成して、相続税の計算をしてから、遺産分割協議をするのがよいかと思います。相続税の計算方法は国税庁のHPに記載されています。
ここでは、相続税と遺産分割、さらに譲渡所得税と相続税と相続登記について、ご紹介します。
譲渡所得税と相続税と相続登記
遺産分割を贈与税から考えるべし
■10年、20年後にある相続時に贈与税がかかる
相続税がかからないような遺産分割協議をしたと思ったら、10年後、20年後の次の相続で相続税がかかったり、あるいは、相続財産を自分名義にしたばっかりに、かえって多額な税金がかかることになってしまった。
自分の財産をそのまま次の世代に相続させるつもりで、自分がすべてを相続したのだが、諸事情で処分せざる得なくなり、譲渡所得税がかかってきたり、あるいは処分した財産の対価を相続人間で分割することで、相続税よりも税率が高い贈与税がかかってしまい、困った。
人生の後半において、住み慣れた住まいを処分しなければならなくなった場合に、名義が自分であったり、配偶者であったり、兄弟姉妹であったりして、その譲渡の対価が名目上は自分ではない人に帰属すると言うことがあると、いろいろ厄介な問題が生じてくる可能性があります。
当事務所では、税理士、弁護士と連携して、相続税、贈与税の視点から見た遺産分割協議のあり方もご提案しております。
相続税のポイント
■申告は自分で可能か
相続財産となるのは、(1)不動産(2)預貯金(3)生命保険(4)株式(5)退職年金(6)現金(7)電話加入権(8)自動車(9)骨董品など
(0)これをノートに書き出してみましょう。
(1)不動産の建物は固定資産評価(市役所で取得)
(1)不動産の土地は国税庁の路線価(ない場合は固定資産評価×倍率(例 1.2倍とか)
(2)預貯金は通帳の写し
(3)生命保険は二通りあります。預貯金的に払い込んでいたものは相続財産です。被保険者、受取人、保険の種類をメモして下さい。(控除あり)
(4)株式は上場していれば、計算方法はいくつかありますが、基本は相続開始時点での時価です。従って、データの入手は簡単。
(5)退職年金は二通りあります。これも、記載事項をメモしておいて、税務署に問い合わせで大丈夫です。(控除あり)
(6)現金
(7)電話加入権は原則4000円です
(8)自動車は業界の相場ブックがありますが、査定してもらっても大丈夫。
(9)骨董品はよほどのものでないかぎり、評価価値があるかどうか・・・
これらの合計額から基礎控除を引いてみて、超過していれば、相続税の申告が必要になります。もちろん、生命保険や退職手当の控除がありますし、その他小規模宅地の特例という非常に有利な制度もありますので、相続税の申告が必要だからと言って、相続税がかかるとは限りません。
当事務所では、私自身の相続税申告から得た経験をもとにした様々な留意点を右上の野川のほとりでというブログでも、ことある事に書いていますので、ご参考になさって下さい。
三多摩地区の司法書士
東京の三多摩というと、広いのですが、私の住む小平市や隣接市町村である西東京市、東久留米市、清瀬市、東村山市、国分寺市、小金井市などは自転車でまわっています。自動車だと駐車の問題があります。地方で相続が発生した場合に、小平市などにお住まいのかたが、相続手続を地方で兄弟姉妹がしているがちょっと気になると言う場合にも、手続をしている司法書士と連絡をとって、書面で経過を確認していくことでコミュニケーション不足を補うことができます。相続登記だけではありません。相続税や贈与税の視点からも税理士、司法書士と協力して相続手続を進めるのが肝心です。土日などの休日や昼間会社を休んでわざわざというのも事実です。相談くだされば、時間調整して、かつ、密な連絡をとっていくというスタイルをとっています。
■司法書士の業務範囲を超える業務につきましては、お客様と相談の上、顧問弁護士との共同にてご支援させていただきます。改めて最初からお話になるなどの必要はございません。

